「災害リスク評価研究所」災害リスクアドバイザーの松島康生です。
9月1日は「防災の日」ということもあって、防災訓練に参加された方も多かったのではないでしょうか。
これまで自主防災組織や自主防災会、自治防災会向けに防災セミナーを行った際に、意外と見落とされていた「防災倉庫」についてお話します。
意外と防災倉庫の存在や場所を知らない(忘れていた)方が多いのではないでしょうか。
通常は、避難場所に指定されている広場や学校等の公共施設に設置されていること多いので、確認をされてみてはいかがでしょうか。
過去に災害を経験している自治体や防災や災害に対して意識の高い地域においては、自治会毎に設置されている場合もあります。
防災倉庫の場所が分からない場合は、役所の防災担当へ問い合わせればエリア内の防災倉庫を教えてもらえます。
さて、災害が発生した際、防災倉庫の鍵はどこにあるのか把握されていますか?
以前の事例で、夜間に発生してた災害において、防災倉庫の鍵管理者が役所担当部署と学校管理者が鍵を管理していたため、いつまで経っても開けられなかったという事がありました。
このようなことから、防災倉庫を利用される直近の地元の方も、併用して鍵の管理をされるが良いかと思います。
東日本大震災直後、防災倉庫内の資機材が盗まれたケースが目立ちました。
いざっ、必要な時に中身がないのでは防災倉庫の意味がありません。定期的な点検(物品と数量)をお勧めいたします。
また、発電機やテントなどの防災資機材の点検は定期にされているものの「使い方が分からない」、「組み立て方が分からない」、「実際に使ったことがない」などの落とし穴が多々あります。
このことから、発電機やテント、コンロなど地域のお祭りや催し物を機会に普段から利活用されることをお勧めします。
普段から使うことにより、使い方にも慣れ、不具合を早期にみつけることも可能となってきます。
なお、発電機に利用するガソリン類は防災倉庫内に保管することは、非常に危険です。
放火の恐れや異常高温によって発火の可能性も否めません。地域内で協議した上で防災倉庫の鍵管理者が専用容器で保管されるのが良いかと思います。
ポイント
1.防災倉庫の鍵は複数で管理する
2.防災倉庫の中身や数量を定期的に点検
3.防災資機材を普段から利用してみる
※.ガソリンのような危険物は防災倉庫で保管しない
※画像は本文と直接関係ないイメージ画像です。