フジテレビ「とくダネ」(2014年7月10日放送)では、台風が近づいたら・・・ココが危険!
日本テレビ「ZIP!」(2014年7月11日放送)のアレナニ?というコーナーでは、台風8号で発表された特別警報での冠水時の注意点として、電話インタビューをお受けしました。
両局とも似たような内容だったので、まとめてご紹介します。
◆冠水と浸水の違い
浸水(しんすい)=住宅等の建物内に水が浸入すること(床下浸水・床上浸水)
冠水(かんすい)=道路や田畑などが水に浸かる(水に覆い冠る)こと
■なぜ、冠水するのか?
一般的に排水能力を超えた集中豪雨(1時間あたりの降雨量が50mm以上)が発生すると排水路(下水道)が処理しきれない飽和状態になるため、短時間で溢れることがあります。
特に周辺の地形よりも低い場所では、水が集積しやすいことから河川や排水路から逆流することもあります。
近年では、台風による落ち葉やコンビニの袋、チラシの紙類が側溝の排水口や集水桝(しゅうすいます)を塞いでしまい、これが原因で道路冠水を引き起こしているケースが増えています。
集中豪雨や台風に備えて、ご近所同士で普段から側溝の排水口や集水桝のゴミを取り除くようにしましょう。
■アンダーパスは特に注意!
アンダーパスとは、主に鉄道や道路の立体交差している掘り下げられている地下道を指します。降雨時はポンプなどで排出する構造となっていますが、集中豪雨(ゲリラ豪雨)と共に周囲からの流れ込みによって、排水能力を超えて短時間で冠水してしまうことがあります。
乗用車の場合、目安として足の膝を超えるような浸水深では、エンジン内部に水が入り込み、走行が出来なくなる恐れがあります。
まずは豪雨に遭遇した際は、アンダーパスを回避する機転が必要です。
※電話インタビューにも関わらず、アンダーパスが分かりやすく忠実に再現されている映像を作成した日本テレビ「ZIP」に感謝しております。
■冠水した道を安全に歩く際の注意点
おおむね浸水深が50cm(膝上程度)を超えると水底が見えづらくなります。
このような時に長靴を履いていると中に水が入り、歩行がしづらく、転倒の恐れも高くなります。このような場合は歩きやすいスニーカーの方が適しています。
また、歩行時は水底が見えづらいため、底の砂利、縁石、マンホールなどに注意して歩幅を小さくして、歩きましょう。水面下が見えない時は傘をつえ代わりにして足元を確認すると安全です。
■近年増えている地下駐車場や地下施設の浸水!
TVでは紹介されませんでしたが、近年増えているのが、個人住宅や中小ビルの地下駐車場や半地下部屋などの浸水被害です。
H11年の博多や新宿では地下室に閉じ込められて人的被害が発生しています。
特に過去に浸水や冠水したことがある場所や低地と呼ばれている地域、谷状、窪地となっている地形には用心が必要です。
道路に面したところから短時間で流入するため、浸水する危険性が高くなります。台風などに限らず、集中豪雨(ゲリラ豪雨)など気象警報で多量の降雨が予想される場合は、早めの退去が必要です。
■このような都市型水害の対策については、別途解説いたします。