災害リスクアドバイザー 松島康生 

熊本地震でSNSが威力発揮!しかし、2つの拡散デメリットも

NHKやテレビ朝日から取材を受け、下記のような内容をお伝えしました。
放送枠に入りきらなかった部分や放送だけでは伝えきれなかった内容を補足説明させていただきます。
◆SNSが災害時に威力発揮
熊本地震による被災地支援は過去にないほど、TwitterやFacebookなどのSNSが活用されています。
飲料水や食料、衛生用品などの物資不足の情報に対応して役立っていました。
また、物資提供や交通、炊き出しなどの被災者の情報源にもなっています。
さらには今後、ボランティアに向けて、支援物資の仕分けや震災後の片付け支援などにも役立つと期待されています。

 

◎メリット

→安否や被害などの情報をいち早く発信し、知ることができる

→個別ニーズをリアルタイムに発信して、受け取ることができる

→情報がメディアや公的機関に限られてしまっている情報源を補完できる

 

◆熊本地震では2つの拡散が広まる
関東大震災や東日本大震災の際にもデマや噂が流れました。熊本地震では、「動物園からライオンが逃げ出した」「イオンモール熊本で火災が発生」「肉100キロを無料で焼きます」「強姦事件が多発している」など、心ないデマが広まりました。

一方、熊本地震で特徴的なのが、「空いている避難所」「支援物資の配給、給水、入浴」などの情報も広く拡散しました。しかし、現地に行ったら既に満杯だった。支援物資は本当に必要な人に渡らなかったケースもあったようです。
決して間違った情報ではありませんが、被災地の状況は刻一刻と変化しています。タイムラグが原因で被災現場では混乱を起こしかねない古い情報が拡散し続けてしまいます。
いずれも、善意の気持ちで良かれと思い拡散しているのですが、よく注意しないと「間違った情報」や「古い情報」を拡散しつづけてしまう危険性があることを知っておく必要があります。
◎拡散(リツイートやシェア)する前に注意すべき点
デマを広げないための解決策の一つとして、拡散する前に信頼される情報源かどうかを確認する必要があります。
SNS(Twitter、Facebook)で「リツイート」、「シェア」する時は下記に注意しましょう。
→公的機関や公式サイトであるかどうか
→Twitterであれば、本人確認済みの認証がされているか
→Facebookであれば、顔写真や基本情報が信頼できるか

→情報源やリンク先をたどって、発信元の真偽を確認する
→発信元のプロフィールや過去の発信が信頼できる内容かを確認する

→正確な日時や場所が記載されているかどうかを確認する
→古い日時や場所が不明確なものは不用意に拡散しない

 

→情報元で新たな更新がされていないかを確認する
→自ら発信した古い情報は削除することを心掛ける
テレビ朝日・モーニングショー
あなたの善意が仇とならぬよう、よく注意して拡散(リツイートやシェア)するように心掛けてもらえれば幸いです。
PR
松島 康生
この記事を書いた人
災害リスク評価研究所 代表
>>プロフィール詳細
>>防災講演/セミナー依頼